月の光が弱くなった今、図書室はただの暗闇。


その中、急にバイブ音が響き一点の光が灯った。


「あっ!」


健治の携帯電話。

よかった・・・よかった!

故障していないなら、なんとか説明できるかもしれない。


私は四つん這いで携帯電話に手を伸ばした。


まぶしい画面に目をしかめながら、目の前に持ってくる。



割れた画面の上部に現在の時刻が表示されていた。