「正輝・・・」

消えてゆく姿に涙を必死で止める。


最後に目に焼き付けたい。


忘れたくない。

忘れたくないよ!


「いちばんの友達、だよね?」
私がそう尋ねると、正輝は、
「もちろん」
と笑った。

「ありがとう桜。先に行くね」
正輝は微笑んで手を振った。

「正輝・・・。バイバイ・・・」


「バイバイ」


その言葉を合図に、正輝の姿は消えた。