「うん・・・うん・・・」


・・・ああ。


守の体は徐々に輪郭をなくしてゆく。

「守君。私、あなたに教えられたの。勇気を出して話してみたり、行動を起こすことで、人との壁はとることができるんだって。ありがとう、ありがとう」

「うん・・・またね」

守は静かに目を閉じる。



映像が消えるように、守の姿は目の前から静かに消えた。