どれくらい泣いたのだろう。

守が、ゆっくりと体を離した。

「ありがとう・・・。やっと、目が覚めた気がする」

これまでの声とは違い、落ち着いた穏やかな声。

「・・・うん」
私は力強くうなずいた。

正輝が微笑む。

「・・・もう、眠りたい」
そう言いながら、守は急に子供のようにあくびをした。

「うん。ゆっくり眠るといいよ」

「後で僕も行くからね」
正輝が言った。