私は、痛みに耐えながらゆっくり立ち上がると、守のもとへ向かった。

「キャハハハ。霊相手でもチカラは使えるんだね。おもしろい~」

声をあげて笑っていた守が、私の存在に気づく。

守のすぐそばまでいくと、私は彼の頬を叩いた。


パシンッ


乾いた音が響く。

守は、びっくりした顔で私を見た。

私は守を見つめて口を開く。

「こんなことしちゃだめ」

「・・・は?」
守の表情がどんどん怒りの表情にかわる。