友利子はうれしそうに微笑むと、私の手をぎゅっと握った。
「ふふ、内緒よ?守がね、明日から恨みを晴らしてくれるの。そして、恨みを晴らし終わったら、私のもとに帰ってくるのよ。これってすばらしいことだと思わない?」

そう言う友利子の目は、私を見ているようで見ていない。

「・・・どういうこと、ですか・・・?」

「約束してくれたの。守がね、約束してくれたの」
甲高い声で笑う。

手を握る力が強くて痛い。

ひっこめようとするが、気づいていないのか離そうとしない。

「あの子、死んでなかったのよ。生きているのよ!」

どんどん力が強くなる。

「ちょ・・・やめてください!」
思わず大声を出して、思いっきり手を引っこめた。