振り返った私を、健治が見た。

「お前は関係ないだろ。転校生なんだから、たとえ皆殺しでも、そのリストにはないだろ」

「だとしてもさ、最後に残ったのが私なら、絶対犯人扱いされるよ」

「・・・んなの、わかんねーよ」

「もう決めたの。つべこべ言わない」
私がきっぱりと宣言すると、健治は声を出して笑った。

「おもしろいやつじゃねーわ、へんなやつ」

「バカにしないの」
そう言って私も笑う。

ひとしきり、笑った私たちは、それからしばらく黙った。