「うん。だから、私が会いに行く」

「へ?」

「だって、私はリストにはないから大丈夫でしょ?」

「・・・でも、遺書には『最後は皆殺し』って書いてるぜ」

「お母さんに会いに行ってから、皆殺し。守君は遺書できちんとそう書いてある。順番を逆にはしないんじゃないかな」

そう、守の書いた文章のとおりならば、急に私を殺しはしないはず。

「お前、なんでそんなに?このクラスには恩もクソもねーだろ」
戸惑ったように健治が尋ねた。

「ないよ」
そうきっぱりと言って、私は笑った。
「むしろ、恨みしかない、ってかんじ」

「・・・たしかにな」

鼻から息を吐いて、健治が目をそらせた。