「あ、あのね。私、ほんとはイヤだったの。守をいじめたりなんかしたくなかったの!」
知佳は泣きながらそう叫ぶように言った。
「だけどっ、亜矢音たちが怖くって、逆らえなくって・・・!」

「1.2.3.4」

「え?」

「もうはじまってるよ。あと40秒しかないよー」
クスクスと笑う。

「・・・ッ」

知佳は、その声に慌ててトイレから走り出る。

エレベーターまで走ると、数字を確認する。

「1階・・・」

エレベーターは1階に止まっているようだった。

すぐに横にある階段へダッシュで向かう。