「知佳ちゃん。隠れるの下手だね」

クスクスと笑い声。

・・・これは夢なの・・・?

パニックが知佳の思考を麻痺させ、逃げようとは思えなかった。

知佳は目をしっかりとつぶると、
「神様、夢なら覚めてください。お願い、お願いっ!」
と繰り返し祈った。

「知佳ちゃん、もう遊ばないの?」

「消えて!消えて!お願いっ」

一心不乱に祈った。