和田も死んじゃった。

「そうだ、亜矢音に言わなきゃ」

つぶやいて、自分がおかしいこと言ってるのに気づく。


ふと、畳に放り出されている携帯が目に入った。

・・・ああ、数をかぞえていたんだった。

最後の数字146が表示されている。


ふと、頭の中で警告音が鳴り響いた。

携帯の画面を見つめる。

数字には気をつけなくちゃいけない、ってことは知っている。

それでも、そのボタンを押してみたい誘惑が、知佳を捕らえて離さなかった。