『お、お母さんが、知佳ちゃんに知らせろ、って・・・。お母さん泣いてて、とても・・・電話・・・できないから・・・って。お姉ちゃんの、携帯はまだ使えたからっ』
そこまで言うと、詩音は電話越しに泣き声を上げた。

「やだ・・・。詩音っ、どうしちゃったの?ねぇ、どうしちゃったのよ!?」

怖い。

怖い。

怖い。

怖い。

怖い。

『おねえ・・・ちゃん、昨日、事故・・・で・・・死んじゃった・・・』

「ウソ!」

『トラックにはねられたの・・・。知佳ちゃん、心配してると思って・・・だから』