全く身に覚えがなくて首を傾けると、会長は眉を寄せて微笑む。 「真奈ちゃんは多分、覚えてないと思うけどね。確かに、君が俺を変えたんだ」 つまらないかもしれないけど、聞く? 尋ねられて私は。 「良かったら、聞かせてください」 夕焼け色に着替え始めた空の下で、頷いた。