それにしても……
水樹先輩と三重野先輩の2人で確認かぁ。
ちょっとだけ、三重野先輩が羨ましいと思っていたら。
「ごめんなさい。私は急ぎの用事があるから、影沢君にお願いしていい?」
三重野先輩はパスとのことで、水樹先輩のぼっち確認となってしまった。
すると、藍君が心配そう……というより、疑うような眼差しを水樹先輩に向ける。
「影沢先輩、1人でちゃんと探せます?」
「うん。材木店があるのは知らなかったけど、商店街歩いてれば見つかるでしょ」
水樹先輩の返事に会長は腕を組んで唸った。
「んーーー。水樹だけだと、ボケッとして見逃しそうな気がするなー」
「ひどいな白鳥。俺、探し物くらい出来るよ」
「いやいや。だってお前、修学旅行のスタンプラリーもスタンプのある場所を見逃しまくったじゃないか」
「五つのうち、たかが四つを見逃しただけだろ?」