第一冊目⋯⋯⋯⋯これは、この物語の序章にすぎなかった。 舞台は、どこか不思議で、どこか懐かしい「うんこタウン」。この町には、昔から語り継がれる伝説があった。「幻のうんこ」と呼ばれる、誰も見たことのない珍しい存在。それを探し求める者は、町の人々に笑われ、時には励まされながらも、ひたすらその手がかりを追い続けるのだという。 その物語の主人公たちは、ジョニー、オッケッツ、そしてチンロ。この三人である。幼い頃から一緒に育ち、無邪気な笑い声を町中に響かせてきた三人だが、今やそれぞれの胸には冒険への渇望と決意が秘められていた。 ある日、三人は町の人々や王と約束を交わす。「必ず幻のうんこを見つけ、無事に戻ってくる」と。笑顔の裏に潜む決意と少しの不安を抱えながら、彼らは冒険の旅立ちを心に刻む。町の石畳を踏みしめるたび、日常の景色が少しずつ遠くなっていく。 この物語は、笑いと涙の入り混じった冒険譚である。思わずクスリと笑いながらも、時折胸をぎゅっと締め付ける切なさがある。そして今⋯⋯その第一章が、静かに、しかし確実に幕を開けるのであった。

実生活においてほとんど役に立たない特殊能力を持ったヒエラルキー下位に位置する男子生徒。 モテない男子同士の友情と、女子と付き合えるかもしれない淡い期待。 一見関係ないような事柄も全てが関係し合い、影響を及ぼしあっている。 世にも奇妙な物語や、映画の原作など手がける作者が送る青春ストーリー。