高校一年生の森本悠は友達が少なく漫画を描くのが趣味で、中学の頃は地味オタクとクラスメイトから揶揄されていた。高校入学後は漫画を描いていることは秘密にし、いつも昼休みには人が寄り付かない校舎の隅で一人で漫画を描いて過ごしていた。 　ある日そこに、学校一のモテメンとして女子から噂されている三年生の先輩が通りかかる。漫画を見られたことをきっかけに興味を持たれ、昼休みには毎日二人で過ごすようになっていたが、ある日を境に先輩は急に姿を見せなくなった。 　気になっていた矢先、シングルマザーの母から再婚したい相手がいると聞かされる。母の再婚相手との会食の日。その人の一人息子として紹介されたのが、先輩だった。