彼が彼の国に帰ってきた。
私と彼の時差は、たったの1時間。
月
世界の端と端にいた私たちの恋愛は、暖かい切なさが溢れるものだった。
去り行く太陽や月に「よろしく」と願いを託し、同じ太陽や月を見てお互いを思い合うことができなかった。
去り行くものに託す想いは切なくて、胸が締め付けられる。
でも、今は同じ月を見て、同じ太陽を見て、同じ空を見ていられる。
待つ間はとても辛い。会いたくて仕方ない夜をいくつも過ごす。 それでも、神様がくれた人だと思うから。一つになって一緒に頑張るの。 彼が私を好きなのは、私がバカで、優しくて、違うところで賢いから。
覚悟
誠実さは全ての関係の基礎。
でも、遠距離恋愛で最も強調すべきは、それではないと思う。
「運命」を手放す。
ただの運じゃなくって、神様が導いてくれたんだって信じる。
ただ人生にいてくれて、何かいい影響を与えてくれたから「運命だ」って思うんじゃなくて。そんな一方通行の「運命」じゃなくて。
お互いを尊重し合うこと。
愛は行動。
その人を愛することを自分で選ぶ。
そして、どうやってその人を好きでい続けるか知っている。
会わなかったらよかった理論なんて馬鹿げてる。一緒に過ごした時間を無駄にしてはいけない。
「運命」はもう手のひらの中にあって、私たちが出会えたことが運命で、お互いにfitして。もう他の人と会う運命は考えない。 そんな風に「運命」という概念を手放せるなら、手放すことが、関係に対する覚悟で、要なのだと考える。
私には、もうその覚悟がある。その覚悟の中に生きている。
そして、二つ目のポイントは相手の欠点を受け入れられるか。相手のために自分の欠点を変えようと努力できるか。変えられない欠点があるなら、相手はそれを受け入れてくれるか。 お互いのために変わりたいと思えるか。
彼は私のために変わりつつある。ティッシュを投げてこないでいてくれたり、もっと話そうとしてくれたり。「したい」って言ったことやらせてくれるし。
一緒にいてくれたし。 どんどん変わっていってくれてて、 変わろうとしてくれてて。
そんな小さな変化がとても嬉しかった。 「いや」って言ったことを尊重してくれて。
やりたいってことを聞いてくれる。
良い人から良い友人、そして良い男へ。
この変化が手に取るように見えてきたこの頃。 次々としたいことが出てくるだろうなって思うから。 話したいこと、一緒にしたいことが出てくるって分かるから。 優しさがより伝わってくるようになった。
だから、アイデアが尽きることを恐れないでいい。 ただやりたいことは一緒にやって。 次会ったときやりたいことは、その時に絶対出てきてる。
ただ私は彼の国人ではないし、彼の国言葉も話せない。 でも彼は、それは欠点じゃないと言う。
この部分は自分でも完全に理解できているか分からないけど、彼が「比べなくていい」と言うなら、私はそれを信じたい。
将来
私たちは将来のさまざまな可能性について話し合った。
あの街に行くのか。彼の国で過ごすのか。私の国で過ごすのか。
そして、彼は私の国で一緒に生活したいと言った。 それはきっと、とても大きな勇気がいった発言で。 その一言が、私に少しばかりの力をくれた。
彼は、私が食べる様子を見るのが好きだと言う。私が美味しそうに食べれば、彼も美味しく感じるから。 私は動物が好きで、スポーツも好き。でも、そんな人は彼の国のどこにでもいるだろう。
ご飯を美味しそうに食べる人も、どこにでもいるだろう。 もし今、改めてあの時の私たちが一緒になるという選択を変えたなら、私たちが一緒に過ごした時間は、いつでも誰かに越えられてしまうかもしれないーそんな不安が心の奥底にはある。
でも、今、「一緒に生活したい」と言ってくれる彼は、以前より想いを表現してくれるようになった。いつまで続くか分からないけれど、この瞬間だけを信じたい。
一人で生きていく心構えはできていても、彼なしで生きるなんて嫌だから。
私の話を冷静に聞いて、導いてくれる彼と一緒に成長していきたい。
「私のことが視界に入っている」ことと、「私たちの未来が見えている」ことは別だから、彼が「一緒に生活したい」という気持ちがあると言ってくれて、とても嬉しかった。
欠点
私の欠点は、いつも答えが、確かな約束を欲してしまうところ。 詮索しても答えは出ないことも分かっている。彼が言うように、彼にその気持ちがあっても、私に何も約束できない。
いつとか、どうやってとか、不確実な要素が多すぎる。
それが私を不安にするし、そんな私の不安が伝わって彼を不機嫌にしてしまう。
私自身の問題、直らない欠点は、全て彼が受け入れてくれるかどうかにかかっている。
私が確かな答えを見つけたいと思うことをコントロールすることはできないけれど、それが私の欠点だけれど。
彼は私が変わる必要はないと言った。
確かにそう思うと、少し心が軽くなる。もっと彼を信じよう、と思う。そしてそんな風に彼を信じられると、私の信じる気持ちが彼にも力を与えてくれるのだ。
彼は、私が私の国に戻って仕事を見つけたら一緒に住もうと言う。
あの街にしても私の国にしても、どこも完璧な場所じゃない。一番いいところを選べばいいわけじゃない。
あの街の人間関係とか、国民性は好きだったし、働く環境もいいと聞いている。でも、あの街は私たちの家族からとても遠い、遠すぎる。
私の国は、私の好きな分野の仕事は限られるかもしれない。でも、二人ともの家族に近くて、彼にとっても私の文化を知れるチャンスで。
人はみな、妥協しながら生きている。 好きだから、あなたが好きだから。私はあの街に対する思いを捨てられる。 私は彼を愛することを選ぶ。
一生、一番近くで彼の成長を見ていたい。一緒に成長していきたい。
好き、愛、それが覚悟に変わる瞬間。
もう揺るがないし、揺るがせない。 彼は私の彼への想いを受け入れてくれる。
そして一緒に「私たち」の幸せを作っていく。
彼は 現実を恐れる気持ちは分かる。 でも、それを乗り越えろと言うのではなく、現実を変えようと言ってくれた。
私たちが来年一緒にいるという現実に変えようって。 ああ、私でなくてもいいのかって気持ちは、全てを奪っていってしまった。
そんな覚悟を抱いていたとき、
私が彼の国を訪れるチャンスがやってきた。
一日が終わるのを待って、金曜日が来るのを待って、夏を待って、冬を待って。ずっと何かを待っていた。 ずっと一緒に会えるのを待っていた。 でも、やっと一日一日を抱きしめていけるようになった。
私があの街に戻る一ヶ月前、その一ヶ月を彼の国で一緒に過ごした。
その一ヶ月はやっと一緒に嬉しいが半分、彼の家族にあったことで、言葉の壁や現実に直面した一ヶ月だった。
入れない世界、言葉の壁
私は人との距離感をすぐ作ってしまう。
彼は自分の時間を楽しんでいて、その時間の中に私はいない。
彼のいとこと一緒にゲームをしていた時。 言葉が分からないから、「これなんて言うの?」って尋ねた。
彼は純粋にゲームを楽しみたくて、通訳なんてしたくなくて。 「君にはわかんないだろ、だから試すな、分かろうとする必要なんかない」と言われた。
彼の両親に会った時もそう。 通訳してくれる部分と、翻訳アプリを使って話せって突き放してくる部分とが半分半分で。
結局「分からないから、分かろうとするだけ無駄だ」と言われた。
理解できないのに、分からないのに楽しむって難しい。
馬鹿になるくらいしか方法はない。 何もかも分からないふりして、バカみたいに笑うしかなくなる。
敏感に人々の感情や感覚を読み取っても、その感覚を支える材料や土台がないから、本当にバカになるしかない。
バカみたいに赤ん坊みたいに目を丸くして人々の顔を見て、こう言ってるのかな、こんな感じかなって、ヒントゼロの状態から予測することしかできない。
どうすればいいのか分からない。 私が参加したら、彼は楽しめない。 理解できるなら、話せるなら、参加したい。 もっと彼の家族と近くなりたいし、もっと彼の家族のことを知りたい。
だから、すごく難しくて、悲しくなる。 分からないまま、何を楽しめばいいのか。 同じ空間で、同じことをして、でも彼らが見ているものが、私には見えていない。
彼らが笑っている意味が、私には理解できない。
やっと一緒に楽しみたい人たちを見つけたのに、会えたのに、楽しむのが難しい。
一人で過ごすのも、一緒に過ごすのも同じになる。
同じだと思った時の空虚感が、頭を止める。
だから、分からない。何を楽しめばいいのかが分からない。そこにいる意味が分からない。 一人になるのは慣れている。その空間にただいて、時間が過ぎるのを待つだけ。
無にもなれるし、どうでもいいと振る舞うこともできる。
でも、一緒に楽しみたい人が横にいて、一緒に笑いたい人が横にいて、なのに一緒に笑えない辛さは、慣れていない。
どうしたらいいのか分からない。
会話をリードできる性格でもない。 彼の世界には他の人がいて、私はいない。でも、私はいなくちゃいけない。
彼が通訳してくれない。 そしたら、アプリを使うしかないのだけれど、正直アプリを使ってまで話したいこともない。
話したいけど、話せないし、何を話したらいいか分からない。 アプリを使って話すと、会話のテンポがなくなってしまうから。 リアルタイム翻訳といっても、訳した内容を見るとき、相手じゃなくてスマホを見ることになる。 その数秒ごとのラグが会話のペースを無くしてしまうのだ。
そして、彼が私や私たちのことを話してくれた時、私は理解する方法がなく、何も返す言葉がない。 彼の話には彼だけの視点がある。 私がいるのに、そこにいない。そんな感覚になってしまう。
それが不公平だと感じる。 たくさん感じているのに、ここにいるのに、話せない、共有できない。 言葉もない、理解もできない。
ただ、すごく疲れたという感覚。 次に彼が私の国に来てくれた時、私は彼に同じ思いをさせないように、私が頑張ろうと思う。
大人にならないと。上からの視点で、全体を幅広く見て。リラックスして。安定して。心が安定するまで待ってから伝えないと、また泣いてしまう。
正直すごく難しい。 伝える前の気持ちを逃したくないから。その場で伝えたいけど、心が不安定なまま話すと会話にならない。
彼の忍耐強さに感謝。
それでも
社会に出るのはずっと怖かったけど、今は、早く大人になりたい。
私は全然上手くできなかったけれど、彼の両親に会えて本当に嬉しかったし、また会いたい。 私は理解できないことをすんなり受け入れるのが苦手だ。 少しでも、分かる単語を掴みたくなる。
あなたと同じものを見て、同じことを聞いて、一緒に理解したい。
問題は私が分からないことだけじゃない、私があなたの理解している世界を分からないことだ。
同じ空間で、同じものを見ているのに、同感できない。
この悔しさと悲しさ。
あなたと一緒にいると、私は家に帰ったように安心する。 ここまで長く付き合ってくれる人は、あなただけ。 私が前に進みたいと思える人も、あなただけ。 初めから、好き、愛、結婚、この三つのステージは私にとって一体だった。 あなたから、私は愛とは何か、家とは何かを学んだ。
だから私も、誰かに帰属感を与えられる人になりたい、あなたがみんなにそうするように、あなたにも必要とされるように。 私にとって、あなたは唯一、私を安心させられる場所。
ほかの人と一緒だと、時々落ち着かないけど、あなたは私の心を安定させてくれる。 あなたが教えてくれた、家のような安心感とは何かを。 だからあなたは、私が安心して、ありのままでいられる人。 彼はほかの女の子には優しいのに、私には自然で、わざと偽らない。
これが彼が私に優しくしない理由なのか? 私が近づいたから、友達が後押ししたから、彼の家族が認めたから、彼はいつも後ろにいる。
でも私はずっと彼のそばにいた。私がいなければ、私たちの今の関係はない。
彼は私の人生にどれだけ長く居続けられるのだろう。 一緒に夕日を見られて、星を見られて、本当に素晴らしくて、嬉しい。 一人旅は、だんだん難しくなっていく。 お互い尊重する。 愛は行動だ。自分で誰かを愛することを選ぶこと。 どうやってずっと一人を好きでい続けるかを知ること。 コントロールできるか? お互いの差異を理解できるか? もし運命の人に出会えるなら、全ては一瞬のことだ。 「出会わなきゃよかった」なんて考えは馬鹿げている。 私たちが一緒に過ごす時間を無駄にしてはいけない。 でも彼は言う、最後に別れるなら、全ては時間の無駄だ、結果がないからと。 でも私たちの目の前にあるのは、ただの現実だ。 向き合わなければ。
家族の在り方
私の彼が好きなところ。
一番好きなのは、決して他人の悪口を言わないところ。
彼は「ノー」と言う時でも、私の話を聞いてくれる。 聞いてから「ノー」って言ってくれる。毎回ちゃんと吐き出させてくれる。
彼の家族に会うにつけて、家族のことについて、いっぱい話してくれた。教えてくれた。諭してくれた。
高校の時に親しかった子がいて、お父さんがその子の親の仕事を調べて、もう関わりを持たないようにさせたらしい。 高校生の恋愛なんて、純情だけで。 そんな歳から、親の干渉を受けて、必要ない現実を見させられてきたんだ。
そのエピソードを話した時の彼は、心の中でとても泣いていた。 自分の気持ちを否定された悔しさと、それに抗うこともできない自分の弱さに。
本当にその子のことが好きだったんだろうな。 その子をちゃんと大事にしていたんだな。 その瞬間の気持ちを、ちゃんと見てほしかったんだろうな。
それでも、彼は限界があるからと自分を納得させるように言う。 彼らは親であり、人間だから、限界があると、彼は理解を示そうとしていた。
彼の両親の彼に対する期待は大きい。プレッシャーも大きい。一人息子だから。 彼が小さい時、両親は教育の名の下に彼を叩くことがあった。 どうしてだかなんて詳しいことは覚えていない。 でも、叩かれた、その傷は消えない。
横にいて、私が伸びをしたら彼が反射的に首をすくめたことがある。 そんな彼を見て、私は「私が叩くわけないじゃん」って頭を抱きしめたのだけれど、彼は首をすくめたままだった。
でも、彼は両親のことを悪く言わない。 親だから近くにいるんだから、分かってほしい。近くにいるから、分かってもらわないと困る部分もある。 それでも君は、「どうすれば私のことを分かってくれる?何ができる?」って考える。
人生は大変だし、彼らには彼らのプレッシャーがあるからって。
彼は父親と喧嘩して、父親が本当にひどいことを彼に言おうとした時、それを感じ取ったとき、彼は「ごめんなさい」と言ったそうだ。
たぶん、言われたくなくて、関係を壊したくなくて、言わせたくなくて、本当にそれを言う父親だなんて、見せられたくなくて、そう言ったんだろう。
親のプレッシャーはずっと心に重くのしかかっていて、そんな両親との衝突を避け、波風を立てずに済む道を選ぶのが彼の生き抜く術なのだと感じた。
私だったら、言わせておいて、「ほら見たことか」と片付けていたかもしれない。 でも、それじゃ誰も幸せになれない。
時には、他人の話が効くこともある。理解してもらえないこともある。それが彼らの限界だと。 彼らが正しいわけじゃないけど。 それよりも、そんな彼らのことも分かるって、理解できるという。
私は、分かるけど、感じられるけど、頭は理解するのを拒んでいる。
でも彼は、心も頭も理解できるっていう。 親が私たちの頃の年代のプレッシャーや、親が親から受けた扱われ方を考えて理解できるって。
私は今まで全力で親のことを理解するのを避けてきた。拒否してきた。 だから、そんな風に諭されて、彼は少しずつ私の両親に対する心を溶かしていってくれた。
私はきっと、鳴けない小鳥だったんだ。 親鳥が餌をくれないと思って、勝手に巣から飛び降りて、突き落とされたと感じていた。 でも幸運だった。豊かな環境で、すくすくと育った。 親の守りの中にいることに気付かないまま。 大人になって、巣に舞い戻っても、親鳥は心から喜んで迎え入れてくれる。 そんな親なんだって気付かせてくれた。
でも、同時にまだ反感する心もある。 何も他の親と比べて良し悪しを言うんじゃないけれど、私の親の子育てが間違ってたなんて、言うわけじゃない。 ただ、うちには合わなかったという感覚は今でもある。 私として見てもらいたかった、存在を認めてもらいたかった。 その思いは今でもある。 彼らは私を理解してくれない、信じてくれない。 そういうと、私は話してきたのかって聞かれた。 たぶん、私が何も話さなかったからじゃないかって。 話せば、少しは分かってくれるはずなのに。
もしかしたら、それも一理あるのかもしれない。 私が彼らと話さなくなる過程には、彼らが私の話を聞かなかったというのももちろんある。 母は、弟につきっきりで、私がいなかったら、この家はもっと平和なのかなって本気で思ってた位だから。 詳しく覚えてないけれど。
ただ、一人でカーテンの裏で泣いていたり、母に泣きつけに行っても、それは私のここが悪いんじゃないかって言い返されて私の気持ちを受け止めてくれなかったり、そんなマイナスのこととか暗い気持ちしか思い出せないけど。 でも、今もまだその思いを引きずっているのは違うんじゃないかって。 私たちも成長して、こんな年になって。 両親もより離れて暮らして、自分の時間が取れるようになって。 そんな風に変わっていたのに、まだ話さない状況を続けているのは違うんじゃないかって考えさせてくれた。 そして彼は話す。 努力さえしていれば、それでも分かりあえない部分はもうそういうもんで、それでいいんだとも教えてくれた。
最後の決定権は、私にあるんだと。 人が子どもに接する方法が、その子が親に接する方法になる。 それは、君のせいじゃないって。
一度、私の気持ちを受け入れてもくれた。だから、彼の言葉はすんなりと私の中に入ってくる。
彼の両親は彼に「自立ってなんだ」と問いかけたらしい。 今もまだ私たちは、親のサポートに経済的に頼ってしまっている。 海外で生活するのにも、親のお金を使わせてもらった。 それで自立なんてふざけるなって話だと。 これまでだって、学校の学費も全部出してもらって、親があってこその自立なんだって。 私たちは親の肩の上に立って世界を見ている。私たちは、親なしでは生きていけない。 子どもは親から反抗することで自由を手に入れようとする。 でも、経済的に自立しても、親の支えがあってこその自由だとしたら、どうやってそれを証明できるんだろう。 そんなふうに言われたら、30歳、40歳位になるまで、一生家のコントロールから抜け出せないじゃないか。
感謝はしてる。感謝することはできるけれど、これまで育ててくれた恩とか、学費とかの話をされたら抜け出せないじゃないか。 子どもは親に影響されやすいし、親が人生をコントロールしようとしてくると感じるから、自由を手に入れたいと、子供は簡単に願う。 でも、その自由は、親がそんなふうに世界を定めてしまったら、一生間に入れられないものだ。
これまで育ててもらった恩を一生かけて返せと言われたら、一生手に入れられない自由だ。 だったら、自由の解釈を変えればいい。そう気付かせてくれた。 世界に向かっての自由。でも、私は私でいい。誰の承認も必要ないんだって。 親の言いたいことを聞いて、私も言いたいことを伝えて。 それでも最後の選択肢は、自分が持っていると。 親に対しても、私は自分の人生の主導者だと認識し続けること。 親が何を言おうと、私は自分で決めると言う思い。 それこそが、本当の真の自由なんだと。 自由を手にしながらも、親の話を聞くことはできる。 それが、私が成長したことを示す一つの方法。
彼は親の期待は、愛情とプレッシャーが混ざり込んでいて、簡単にはきれないし、切ってはいけないものだろう、と笑った。笑顔の裏に、見えない錘が付いているようだった。
自立するというのは、相手を含みながらも、自分の人生を決める力を持つこと。 親が何を言うかは関係ない。大事なのは、私の愛を示すこと。 少しずつ、関係を作っていこう。
喧嘩しないで。我慢強く。変わったことを見せてあげる。 話を聞くこと、言葉や態度を変えることは、自分を失うことじゃない。自分を示すことなんだ。 この一年を経て、たくさんのことを学び、たくさん経験した。それを、彼らに見せられる。 他人を無視することじゃない。人の話を聞くことも必要なんだ。
私の両親も、私も、私は自分の道を自分で選ぶ必要があると知っている。 私はできるだけ自由に生きる必要がある。それが私の幸せになるってお互い知ってる。 彼は、時々私の家族のことを理解できない、と言う。 もう、私も、何がこんなにも自分を留めているのか分からない。 たぶん、理由が分からなくなった時は、変える時なんだ。 変えようって思えた。変わろう、じゃなくて、変えよう。 私は私のままで、でも、自分の中の何かを変える。 たぶん、子どもとして、親に高い基準を持ち、期待することも、愛する方法の一つだった。 でも、成長した今は、彼らの限界を見て、受け入れることも、愛する方法なんだ。 受け入れること? 諦めること? 妥協するのとは違う。 妥協は仕方なくするもの。和解は自発的なもの。 ただ頷けば、もっと気持ちが楽になる。 私と彼が今遠距離の中で気持ちは愛を伝えられているように。 どこにいても、人に私の気持ちや愛を伝えられるんだ。それを君は教えてくれた。
私の幸せが、家族の幸せ。 家族の幸せのために、私は気持ちを伝え、元気で幸せに生きる。 人を愛しているのに、好きになれないってことが、あり得ると思う最後に聞いた。 彼は親との関係がまさにそうじゃないかって言った。 」
感情と論理。愛における論理。 親にも、柔らかくなってほしい、なんて期待しない。愛。 それでも、彼は両親に家があるから、海外に旅行に行ける。 私は、両親が幸せでいてくれないと、海外に行けない。 今があるのは彼らが健全で、いい生活を送っているからなんだ。 自立したことを示すチャンスは、いくらでもある。 でもあまりに自立しすぎると、親は、もう必要とされていないと感じる。 親に、もう必要ない、と思わせてはいけない。親にとって、子供はいつまでも子どもだから。 だから、ほどほどに。 問題を解決するための喧嘩 ≠ 傷つけ合うための喧嘩。 だから、話し合え。
彼のような親が欲しかった。ただそこにいさせてくれる。どこにもいなかった私を存在させてくれたから。
感謝と葛藤
私は、親に「ありがとう」も「ごめんなさい」も言えない。 そんな私に、感謝すること、尊敬すること、従うことは、別々だ。 従うんじゃないと君は言った。 親は子どもから「ありがとう」を待っている。 子どもは親から「ごめんね」を待っている。 彼は、私のお母さんは、一人でリビングに座って、寂しい思いをしていると思うと言った。 子どもは、親の世界そのものだからって。 今まで、授業参観とか、役員とか、色々やってくれていたのは全部私が親の世界だったからだって。 ふと、私の親が、私と同じ年齢の時、私と同じような考えを持っていたと思ったことはある?と彼は聞いた。 私は、ありえるかもって答えた。 なら、なぜ今はその考えを持っていないのか、と彼は続ける。 親も経験して、失敗して、私に同じ思いをさせたくないからなんじゃないかって。 人は変えられない。親も変えられない。 ただ、話をさせてあげればいいんだって。聞いてあげなよって。 そして、聞いてから、そうか、分かった、「でも、私は従わない」と言えばいいって。
私の親は、私を立派に育て上げた。悪い癖もなく、育ちがいい。それは、親のおかげだ。 それに、私のことを心配して、見捨てたりしない。どんなことがあっても、そばにいてくれる。 産んでくれたから、じゃない。だからこそ、感謝できるんじゃないかって。 ほんとそうだなと納得させられた。
砂漠
私して帰る直前、二人で砂漠に旅行した。 砂漠。漆黒で寒い夜、本来なら孤独を感じるはずの場所なのに、あなたと一緒だと、私はただ安心する。
あなたとここに来られて、本当によかった。
沈黙にも声がある。 話さなくても、聞こえるし、聞こうとしてくれる。 これが愛の全てだ。
彼の家族との食事 彼の家族に会い、一緒に昼食をとり、夕食をとる。 朝から、心は葛藤でいっぱいだ。私は彼らの会話が全然理解できないのに、彼は私を置いてけぼりにする。 彼は言う、彼の家族だから、プレッシャーを感じなくていい、誰もあなたに期待してないよって。
その後、私たちは一緒に夕食をとった。
実はその時は、いつもよりずっとリラックスしていた。 第一に、たとえ理解できなくても、彼が話す様子を見るのが好きだから。 第二に、彼のおじさんは私を見ないから。誰も私を見ていない。 それに、おじさんもおばさんも、彼が適宜私に翻訳してくれるように気を配ってくれる。
私が一番辛いのは、みんなが私の国の話題で盛り上がっている時、彼も一緒に話し、私は何の話をしているのか理解できずに、私は彼らの優しさを受け止められず、彼らの温かさを無駄にしているような気がしてしまうこと。
彼が通訳になりたくないのは分かる。私が自分で翻訳ツールを使ってコミュニケーションすべきなのも分かる。もっと努力する。 でも、彼も国の言葉での会話は本当に難しく、内容が全く追いつけない。
だから私は彼が必要だ。彼に、私が自然に会話に溶け込んでいるように手伝ってほしい。
だって彼らはとても優しく、私を気にかけて、話題を探してくれているのに。
それでも最後には、ここで出会った一人一人が好きになった。 毎回言語の壁で会話がわからなくて悲しいけど、また戻ってきたいとも感じる。
彼も日々変わりつつある。きちんとするようになり、私に乱暴じゃなくなった。 私たちはお互いのために自分を変えられる。出会えたことに、本当に感謝している。 私の次の目標は、「彼の彼女」と呼ばれることじゃなく、みんなに私の名前で呼ばれること。
私はあなたとずっと一緒にいたい、将来の家族になりたい。 私があなたの最後の彼女でありますようにと願う。
今を大切に
今、一緒にいられる時間を大切にしなければ、楽しい未来なんてあり得ない。 今の好きを悔いなく伝える、だって好きはゆっくり変わるから。 もし彼の国に残れるなら、私は本当に残りたい。 何も知らないのに、彼が彼の国を誇りに思う気持ちが理解できるし、彼が家族を大切にする気持ちも分かる。この感覚は嫌だ。 ただ好きなだけじゃ、何もできない。だんだん辛くなる。 でもそれは、彼がたくさんの人に愛されている証拠でもある。
私も彼を愛する一人だ。 この数年、私は一番近くで彼がどれだけ成長したかを見てきた。 それを誇りに思えるし、感謝もしている。
大丈夫、彼は本当にしっかり私を大切にしてくれている。 私が興味を持つことなら、何でも一緒に実現してくれる。 邪魔されたくない、静かに彼と一緒にいたい。それが一番の理由だ。 少しずつ、ゆっくりと。
あなたは時々友達で、兄で、弟で、父で、母で……どんな役割もこなしてくれる。 あなたと一緒にいると、私は家に帰ったような気持ちになる。 それだけだ。
世間体や憧れで関係が欲しいわけじゃない。そんなものは必要ない。 あなたは唯一、長時間一緒にいても疲れない人。
今のところ、私が前に進みたいと思えるのもあなただけ。
帰国
彼と家族について話して、彼の家族を見て、帰ってきた私は、家族の愛を感じられるようになっていた。 たぶん、私は愛されていたんだ。ただ、それに気付かなかっただけ。受け入れられなかっただけ。 だって、みんな覚えてるんよ。私が覚えていないことまで。 で、その思い出は、私が小さい頃から成長していない。 子どもらしさを失うのが早かったな。変に大人になった気でいた。 親から見た子は、いつまでも子。よく知っている。 これまで、ただ諦めて受け入れるだけだったから、後悔なんてないと思っていた。
でも、今は、後悔があると思い始めた。 もっと違っていられたのに。 私は、変われる。 私は、最高のタイミングで君に出会えた。 最高のタイミングで彼を知れた。 最高のタイミングで、愛とは何かを知れた。 近道なんてないんだから、一歩ずつ、着実に歩いていこう。
