このまま屋上の扉は開いて欲しいところだったが……やはり鍵はかかっていた。ため息を吐いて薄暗い校舎を振り返る。
今度は1人で行動して職員室まで行かなければならない。
怪異は慧護が囮になって引き寄せてくれている。だから、慧護に出会さない限り大丈夫。
深呼吸をして、そっと階段を降りる。
今まで歩いていた廊下を1人で歩いていく。
そして、気付いた。
廊下は怪異に逃げ遅れて呑み込まれてしまった人間の手や足が無惨に放置されていた。目の前にある腕は新しいのか血管からドクドクと赤黒い血液が溢れ出ている。……気持ち悪さにその場で蹲って吐いてしまった。
(至る所に遺体の一部がたくさんあるのに、どうして今まで気付かなかったんだろう)
少し前のことを思い出す。
廊下を歩いている時、常に慧護が話しかけてくれていた。僕は基本慧護を見つめていた。たまに月を見上げることもあったけど。
……慧護は、気付いていたのかな。
だから、僕が遺体を目の当たりにしないようにずっと話しかけてくれていたのかな。
(……優しい人だな。僕にも同じことって出来るのかな)
僕と違う人間。優しくて、強くて。
そんな慧護が、怪異までも相手にした。
……僕が出来るのは、手に持っている石を屋上に早く配置すること。
だから、怖くても、1人でも鍵を見つけなければならない。
一階まで下りて気配に注意しても、慧護と怪異がいる様子はない。
壁画は地下のようだったけれど、学校にそんな部分はあるのだろうか。
(兎に角、後で合流しないと)
なるべく遺体は見ないようにしながら職員室に辿り着き、屋上の鍵を手にする。
瞬間、遠くで怪異が壁に激突するような音が聞こえた。
慧護は元々突進してくる怪異を窓から突き落とす作戦を考えていた。実行しているのだろうか。
確認しにいくには僕にはまだ度胸が足りなくて、一目散に音がした場所から逃げるようにまた屋上へと駆け上がっていく。
今度は1人で行動して職員室まで行かなければならない。
怪異は慧護が囮になって引き寄せてくれている。だから、慧護に出会さない限り大丈夫。
深呼吸をして、そっと階段を降りる。
今まで歩いていた廊下を1人で歩いていく。
そして、気付いた。
廊下は怪異に逃げ遅れて呑み込まれてしまった人間の手や足が無惨に放置されていた。目の前にある腕は新しいのか血管からドクドクと赤黒い血液が溢れ出ている。……気持ち悪さにその場で蹲って吐いてしまった。
(至る所に遺体の一部がたくさんあるのに、どうして今まで気付かなかったんだろう)
少し前のことを思い出す。
廊下を歩いている時、常に慧護が話しかけてくれていた。僕は基本慧護を見つめていた。たまに月を見上げることもあったけど。
……慧護は、気付いていたのかな。
だから、僕が遺体を目の当たりにしないようにずっと話しかけてくれていたのかな。
(……優しい人だな。僕にも同じことって出来るのかな)
僕と違う人間。優しくて、強くて。
そんな慧護が、怪異までも相手にした。
……僕が出来るのは、手に持っている石を屋上に早く配置すること。
だから、怖くても、1人でも鍵を見つけなければならない。
一階まで下りて気配に注意しても、慧護と怪異がいる様子はない。
壁画は地下のようだったけれど、学校にそんな部分はあるのだろうか。
(兎に角、後で合流しないと)
なるべく遺体は見ないようにしながら職員室に辿り着き、屋上の鍵を手にする。
瞬間、遠くで怪異が壁に激突するような音が聞こえた。
慧護は元々突進してくる怪異を窓から突き落とす作戦を考えていた。実行しているのだろうか。
確認しにいくには僕にはまだ度胸が足りなくて、一目散に音がした場所から逃げるようにまた屋上へと駆け上がっていく。
