やさしい眩暈のレビュー一覧
5.0
レイラは自分のことを『最低だ』と言うけれど、それは誰よりも純粋な証なんだと思う。 19歳のときに出会って、すべてを捧げてきた。自分の人生が犠牲になってもかまわなかった。それほどまでに愛せる誰かに、人はなかなか出会えないものだと思う。 レイラ、ルイ、そしてリヒト。それぞれがそれぞれの純粋を抱えていて、ただ求めて、でも、手に入らなくて。そうか、純粋って痛いんだって、思い知らされました。 ルイのあたたかな優しさも、リヒトの見えづらい優しさも、わたしは愛しい。そんなふたりのあいだで揺れるレイラの愚かささえ、愛しい。 ずるい大人をこんなにも透明に描いた作品を、わたしはほかに知りません。誰かを強烈に愛してみたくなる、そんな作品です。
レイラは自分のことを『最低だ』と言うけれど、それは誰よりも純粋な証なんだと思う。
19歳のときに出会って、すべてを捧げてきた。自分の人生が犠牲になってもかまわなかった。それほどまでに愛せる誰かに、人はなかなか出会えないものだと思う。
レイラ、ルイ、そしてリヒト。それぞれがそれぞれの純粋を抱えていて、ただ求めて、でも、手に入らなくて。そうか、純粋って痛いんだって、思い知らされました。
ルイのあたたかな優しさも、リヒトの見えづらい優しさも、わたしは愛しい。そんなふたりのあいだで揺れるレイラの愚かささえ、愛しい。
ずるい大人をこんなにも透明に描いた作品を、わたしはほかに知りません。誰かを強烈に愛してみたくなる、そんな作品です。
レイラの心は揺さぶられる。 悪魔のように美しく冷酷なロックシンガー、リヒトに囚われ続けた7年間。 子犬のように懐いた年下のルイが、抑えきれない想いのままに抱きしめてくれたぬくもり。 リヒトの強烈なまばゆさの前にひれ伏すことが許されるなら、幸せな恋などいらないと思っていた。 ルイのぬくもりこそ残酷で、孤独の冷たさを知らしめられたレイラは、もう一人でいられないと気付いてしまう。 愛する人に、愛されたい。 だんだんと自分の望みに気付いていくレイラの行く手に、分かれ道がある。 レイラは、どちらを選ぶのか。 切なく、寂しく、限りなくいとおしい気持ちになれるラブストーリーです。
レイラの心は揺さぶられる。
悪魔のように美しく冷酷なロックシンガー、リヒトに囚われ続けた7年間。
子犬のように懐いた年下のルイが、抑えきれない想いのままに抱きしめてくれたぬくもり。
リヒトの強烈なまばゆさの前にひれ伏すことが許されるなら、幸せな恋などいらないと思っていた。
ルイのぬくもりこそ残酷で、孤独の冷たさを知らしめられたレイラは、もう一人でいられないと気付いてしまう。
愛する人に、愛されたい。
だんだんと自分の望みに気付いていくレイラの行く手に、分かれ道がある。
レイラは、どちらを選ぶのか。
切なく、寂しく、限りなくいとおしい気持ちになれるラブストーリーです。
主人公レイラの恋人は、バンド「Dizziness」のリヒト。でもリヒトが興味があるのは音楽だけ。レイラはリヒトの音楽の絶対的な理解者でありバンド名の名付け親でもある存在。
そんなレイラは、年下男子ルイからアプローチを受けます。絶対的な君主であるリヒトと、まっすぐに思いをぶつけてくるルイの間で揺れ動くレイラ。どんなに冷たくあしらわれても、リヒトに惹かれる気持ちは痛いほどに理解できる。でも、ルイの言葉にきゅんともしてしまう。だけど私にはリヒトしかいない…というレイラその気持ちが切なくて、心が痛くて物語にどんどん引き込まれました。
結局、最後の最後までレイラの前では、ロックンローラーであり続けたリヒト。彼が絶対的な愛を手に入れた後の音楽にも興味はありますが、レイラが彼から離れることで、ようやく自分の世界を歩んでいけると思うと、涙が出そうになりました。最後の最後まで目が離せない物語です!