受験が終わり

無事合格。

お兄ちゃんにも報告し、お母さんとお父さんに許しをもらって3月末にzeppへファンクラブ限定ライブへ行くお許しを得た。

やったぁ!ラッキー!

運よくチケットも手に入り
みっちと明日は札幌。

美容師であるみっちのお姉さんのアパートに泊まり、帰りのバスの時間まで行きたいお店をチェックして気持ちも盛り上がる。

札幌札幌!
スタバへ行って甘いラテを飲みたい。
注文上手く言えるかな。
フラペチーノって噛まずに言えるかな。

みっちと呪文のように『フラペチーノ』と繰り返しツボにハマってゲラゲラ笑う。

もう明日の事で頭がいっぱい。
浮かれすぎるほど浮かれる私達。

俊太。
明日会いに行くからね。
その甘いハイトーンボイスが待ちきれないよ。

Catch Looksの新曲を聴きながら、家に帰ると

赤い靴があった
サイズが大きい

お兄ちゃん?
あれ?でもその隣に男性用のお洒落な靴。

誰だ?
お兄ちゃん?

お姉ちゃんからお兄ちゃんへまた戻った?

不安になりつつ
そっと居間へ行くと

「性別なんてどうでもいいんです。もう彼女とは2年付き合っていて長いから、性格も考えもつかんでます。騙すとかありません。俺はこんな仕事だけど、嘘は付かないし彼女を心から愛してます。幸せにします。お付き合いを認めて下さい」


って

心配顔のお兄ちゃんの隣で
お兄ちゃんの肩を抱きながら

愛しそうに
Catch Looksのボーカルである俊太がお母さんを説得。

私は二度見などして
驚きと震えが止まらぬ身体で
興奮しながら覗き見をする。

お兄ちゃん
ううんお姉ちゃん。

俊太の言葉はネ申だから
きっと
幸せになると思うよ。

だから大丈夫。






     【完】