「翔太は、私達の教室かな……」
さっきは一緒にいる事に抵抗を感じたけど、ひとりになったら心細くも感じる。
それに、変な声を出す二見もたぶん殺されたから、あの声で悶々とする事もない。
私も少し冷静にはなれたし、翔太も大丈夫だと思う。
机の中を携帯電話の明かりで照らしながら、そんな事を考えていた。
「伊勢と留美子……大丈夫かな? やっぱり、殺されて明日になるまで会えないのかな……」
ブツブツと呟きながら、机の中を調べていた時。
教室の後ろのドアが開く音が聞こえた。
ドアが開く音に、私は一応身をかがめて、その方を振り向いた。
歌が聞こえなかったから、「赤い人」ではないだろうし、状況から考えると、翔太が来たのだと考えるのが妥当だ。
入り口で、携帯電話の照明を室内に向け、確認を始める人影。
「翔……太?」
私が問いかけると、携帯電話の光が私を照らし出す。
「もうこの教室を調べてたのか、美雪」
その声は、やっぱり翔太だ。
さっきのような、興奮気味の声じゃない。
落ち着きを取り戻した、いつもと同じ声。
さっきは一緒にいる事に抵抗を感じたけど、ひとりになったら心細くも感じる。
それに、変な声を出す二見もたぶん殺されたから、あの声で悶々とする事もない。
私も少し冷静にはなれたし、翔太も大丈夫だと思う。
机の中を携帯電話の明かりで照らしながら、そんな事を考えていた。
「伊勢と留美子……大丈夫かな? やっぱり、殺されて明日になるまで会えないのかな……」
ブツブツと呟きながら、机の中を調べていた時。
教室の後ろのドアが開く音が聞こえた。
ドアが開く音に、私は一応身をかがめて、その方を振り向いた。
歌が聞こえなかったから、「赤い人」ではないだろうし、状況から考えると、翔太が来たのだと考えるのが妥当だ。
入り口で、携帯電話の照明を室内に向け、確認を始める人影。
「翔……太?」
私が問いかけると、携帯電話の光が私を照らし出す。
「もうこの教室を調べてたのか、美雪」
その声は、やっぱり翔太だ。
さっきのような、興奮気味の声じゃない。
落ち着きを取り戻した、いつもと同じ声。