小刻みに、何度も首を横に振って、変な想像をかき消す。


じゃないとお腹が苦しくて、「カラダ探し」に集中できないから。


暗く、月の光も射さない教室の中を見回してみるけど、それらしい物はなく、掃除用具入れに近付いてそれを開けてみた。


……その名の通り、モップやホウキ、バケツ等の掃除用具以外は特に何もない。


次に、部屋の窓側にあるゴミ箱へと歩を進め、その中を確認する。


「はぁ……やっぱり、そう簡単には見つからないよね」


その中に入っていたゴミを床にひっくり返した私は、さっきと同じように、机の中をひとつひとつ調べる事にした。


携帯電話を片手に、机の中を、淡い光で照らし出す。


一列、また一列と順番に、流れるように横移動して。


それでも結局、この教室に隠されてはいなかった。


「はぁ……次はトイレかぁ。私、トイレを調べる事が多いよね……」


この教室の隣はトイレ。


「昨日」みたいな事が起こるのだけはやめてほしい。


二見の生首を思い出し、ブルッと身震いをした時。