ここに「赤い人」がいないのなら、手分けした方が効率が良いように思えるのに。
それに、どちらかが「赤い人」に見つかっても、もう片方が調べる事ができるから。
なんて……頭の中で、いくら言葉を並べても本心はひとつだった。
「ご、ごめん翔太。あんな声を聞いたら、恥ずかしくて一緒にいられない!」
慌てて駆け出した私を見て、翔太はどう思っているだろう。
本当に心配してくれているのかもしれないけど、今の私には、男子とふたりでいられるほどの余裕なんてない。
「あ、美雪! 何かあったら俺を呼べよ!」
背後から聞こえた翔太の声にうなずき、必死に一番奥の教室を目指した。
二見の声が聞こえない所に行かないと、変な気分になってしまう。
お腹に感じる、悶々とした感覚は、「カラダ探し」では必要ないのだから。
一番南側の教室に着いた私は、ドアを開けて素早く中に入ると、それをすぐに閉めて息を整えた。
ドアを背に、深呼吸を繰り返して、ようやく落ち着く事ができた。
まさか、ここに来てまであんな事をしているなんて……いったい何を考えているんだろう。
「ダメダメ……カラダを探さなきゃ」
それに、どちらかが「赤い人」に見つかっても、もう片方が調べる事ができるから。
なんて……頭の中で、いくら言葉を並べても本心はひとつだった。
「ご、ごめん翔太。あんな声を聞いたら、恥ずかしくて一緒にいられない!」
慌てて駆け出した私を見て、翔太はどう思っているだろう。
本当に心配してくれているのかもしれないけど、今の私には、男子とふたりでいられるほどの余裕なんてない。
「あ、美雪! 何かあったら俺を呼べよ!」
背後から聞こえた翔太の声にうなずき、必死に一番奥の教室を目指した。
二見の声が聞こえない所に行かないと、変な気分になってしまう。
お腹に感じる、悶々とした感覚は、「カラダ探し」では必要ないのだから。
一番南側の教室に着いた私は、ドアを開けて素早く中に入ると、それをすぐに閉めて息を整えた。
ドアを背に、深呼吸を繰り返して、ようやく落ち着く事ができた。
まさか、ここに来てまであんな事をしているなんて……いったい何を考えているんだろう。
「ダメダメ……カラダを探さなきゃ」