そう、小さく呟いた美紀は不気味な笑みを浮かべて。
何を見つけたのか、私には分からないし、もうどうでも良い。
抱き締めていた美紀の身体が、砕け散ったガラス細工のように崩れ落ちて、最後まで残っていた足場も崩れてしまったから。
美紀が消滅して、「呪い」が消えたのだろう。
私の身体から引き抜かれる「赤い人」の腕……。
死んでもおかしくないほどの怪我なのに、痛みを感じない。
崩壊した世界で私は、闇に飲み込まれるような感覚に包まれて、意識が薄れて行った。
美子の狂ったような笑顔を最後まで見つめて……。
11月28日19時21分、私達の世界は完全に消滅した。
何を見つけたのか、私には分からないし、もうどうでも良い。
抱き締めていた美紀の身体が、砕け散ったガラス細工のように崩れ落ちて、最後まで残っていた足場も崩れてしまったから。
美紀が消滅して、「呪い」が消えたのだろう。
私の身体から引き抜かれる「赤い人」の腕……。
死んでもおかしくないほどの怪我なのに、痛みを感じない。
崩壊した世界で私は、闇に飲み込まれるような感覚に包まれて、意識が薄れて行った。
美子の狂ったような笑顔を最後まで見つめて……。
11月28日19時21分、私達の世界は完全に消滅した。