「そう言えば明日香は、遥の事を恨んでないの？だまされて棺桶の中に入れられたんでしょ？」


「んー……良い気はしないけど、遥もああしないと、この世界に戻れなかったんだから仕方ないよね。でも、嘘つきだからなぁ……遥は」


ああ、それは分かるかな。


遥の言っている事は、どこまで嘘でどこまで本当か分からないところがあるから。


「それより、美雪は翔太の事をどう思ってるの？美雪が消えてから、ずっと魂が抜けたみたいになってたよ？」


「留美子にも同じ質問されたけど、翔太も皆も好きだよ？もちろん、明日香の事もね」


「はは……ありがとう。本当に重症だ」


明日香も苦笑する。


私は何か変な事を言っているのかな？


それに、きかれるのは翔太の事ばかり。


翔太と言えば、私が棺桶に入る前に何か言おうとしてたな……。


今日は一度も話をしていないし。


「まあ……六限目は翔太が来るから、ゆっくり話してよ」


なんだか良く分からないけど、あの話の続きが気になるから、翔太と話す事も楽しみだった。


久し振りに明日香と話ができて楽しかった。