フフッと笑いながら、私達は屋上に到着した。


五限目にやる事は、旧校舎の八代先生にお願いをしに行く事だ。


「おう、遅かったじゃねぇか。ん? 留美子はどうした?」


「留美子は小テストの事で南田先生に捕まっちゃった。高広も白紙で出したんじゃないの?」


「んなわけねぇだろ! 適当だけど、一応全部埋めたぜ」


それが全部間違っていても、白紙よりはマシ……そういう事かな?













屋上にいる高広と翔太に、例の場所が分かった事と、留美子の荷物を持って教室に戻る事を伝えて、私と明日香は旧校舎に向かった。


まだ昼休みが終わっていないから、強引に頼めばなんとかなるかもしれない。


先生が五限目に授業に出てしまえば、話す時間がなくなってしまう。


まだ昼休みは、後15分ある。


用件だけ伝えるには十分な時間だけど……。


「一から説明してる時間はないよね……」


ボソッと呟いた私の言葉に、明日香が笑いかける。


「大丈夫。八代先生への説明は、『カラダ探し』が終わった次の日にしておいたから。私の時のお礼も兼ねてね。だから、用件だけ話せば通じると思う」