「……雪……美雪。ほら、起きて!」
私はいったい、どれだけ眠っていたのだろう。
久し振りにぐっすり眠れたような気がする。
まぶたが自然と開くのに任せて目を開けると、最初に飛び込んできたのは留美子の顔。
「あ……おはよう」
「おはようじゃないよ!皆、あんたを待ってたんだよ?」
まだ頭がボーッとしている。
どうやら私は長椅子の上で眠っていたようで、上体を起こすと周りには皆がいた。
明日香が恥ずかしいって言ってた気持ちが良く分かる。
6人の視線が、私に向けられているのだから。
いや、それよりも……空間に亀裂が走ったまま。
「よぉ、相島ぁ……約束は忘れてねぇだろうな?」
眉間にシワを寄せて、袴田が私を見下ろしている。
こんな事を言ってるという事は、やっぱりあゆみちゃんは死んでしまったんだろうな。
真冬はどうなったんだろう……。
気になるけど、聞きたくないような気もする。
「大丈夫。頑張って『呪い』を解くから」
とは言ったものの、美紀を棺桶に入れる事も失敗した。