数日前までは、こんな話をしたり姿を見てると胸が痛くなったけど今は不思議と平気だ。


「そんなもんか?まあ、明日香が生き返らねぇと、答えなんか分かんねぇからな。行くか」


何となく分かったような気がする。


明日香は、私の大切な友達で、高広も大切な友達。


そのふたりが好き同士なら、私はそれで良いといつの間にか思えてたんだ。


後は……私が「呪い」を解く事になるから、いろんな感情を抑えているのかもしれない。


校内放送が流れる前に、最後のカラダを手にした高広と私達は、棺桶を囲むように立っていた。


これで、一週間を超える「カラダ探し」から解放される。


「ほら、高広!早く左脚を納めて明日香を生き返らせようよ!」


その時を楽しみにしていたのだろう。


それとも、まだ明日香をぶった事を後悔していて、謝りたいと思ってるのかな?


前回はこの瞬間を見る前に、「赤い人」に殺されてしまったらしいから、今回は殺されずにここにいるという思いもあるのだろう。