結子に決めてもらったと言っていたけど、袴田は高広の邪魔をするために「呪い」を解く。


こんな状態でも、邪魔をするというのは変わらないんだな。


「はぁ……最後までカラダを隠してたのにな。まさかこんなに早くに出す事になるとは思わなかったよ」


もしも、あゆみちゃんが死ななければ、ずっと隠し通すつもりだったのだろう。


でも、結子の行動の違いに気付かなければ、だまされ続けていたかもしれない。


「保健室にあるんでしょ?美雪が、あんたのトリックを見破ったんだよ」


結子に、なぜか自慢気に話す留美子。


留美子がブラシを持って走ってくれなかったら、分からなかったけどね。


「やっぱり美雪か……なーんか、私の事をずっと疑ってるみたいな目だったもんね。いつかはバレると思ったんだよね」


そんな目で私は結子を見ていたのか。


言われなければ気付かなかったな。


「俺なんか旧校舎まで調べたってのによ。すっかりだまされたぜ」


「フフッ……男のひとりやふたりだませないでどうするのよ、ねぇ?留美子」


「どうせ私はだまされる側ですよーだ!」