あれから、留美子と2時間近くは話をしただろうか?


誰も家に帰って来ないし、携帯電話に連絡もない。


皆、どこに行ってるんだろ……まさか、私だけ置いて食事に行っているなんて事はないよね?


私の事を無視していた「昨日」までなら、その可能性も考えられたけれど……今は違うから少し不安だ。


「誰も帰ってこないね。美雪の家って、いつもこんな感じ?」


「もうとっくに皆帰って来てる時間なんだけどなぁ……おかしいな」


「まあ、私は気が楽だから良いんだけどさ、心配なら電話をしてみればいいじゃん」


そうしてみようかな?


留美子が言うように、携帯電話を開いて真冬の番号に電話をしてみる。










トゥルルルル……。




トゥルルルル……。




トゥルルルル……。













コール音は聞こえるけど、どれだけ鳴らしても取ってくれない。


マナーモードなのかな?


カバンに入れてて気付かないとか……。


「出ないなぁ、メールしておこうかな」


今度はメール作成画面に切り替えて、文字を入力する。


「今どこにいるの?まだ帰ってこない?」


それを送信して、私は携帯電話を閉じた。


しばらくして真冬からメールが返ってきた。