でも、「呪い」を解いたらこれが最後になるかもしれないな……。


部屋のドアを開け、室内に入った私達。


私は椅子に座り、留美子はベッドに横になる。


これじゃあいったい誰の部屋だか分からない。


「美雪さー、高広の事はもう諦めてるんでしょ?」


「あ、諦めてるって……意味が分からないんだけど」


「少しくらい翔太の事を考えてあげなよ?まあ、美雪にその気があればだけどね」


留美子が言ってる意味が良く分からない。


そう言えば、朝に翔太が何かを言おうとしていたけど、あれも何だったんだろう。


「私、翔太の事を考えてないかな?頼りにしてるし、大切な友達だと思ってるよ?」


「それだけ? 好きとかないの?」


「皆好きだよ。友達になってくれた人は。だから……一緒にいる時間が長い留美子が一番好きかな?」


うーんと悩みながら出した私の答えに、留美子は呆れたようなため息を吐いた。


「これは重症だわ……翔太も大変だね」


私、何か変な事言ったかな?








この後もいろんな事をきかれたけど、その答えに留美子はため息を吐いてばかりだった。