「あ、真冬がまだ帰ってない。遊びにでも行ったのかな?」


「良かったじゃん、怒られなくて済んだわけだし」


まあ、確かに留美子の言う通り、私が怒られる事はないけど……。


「良くないよ!事故にあわないように早く帰ってくるようにって言ったのに!また買い物に行ってるって事ないよね!?」


「逆に美雪が怒ってどうすんのよ……ま、怒られないならそれでいいでしょ。ここまで来たんだから、今日は美雪の部屋から『カラダ探し』に行かせてもらおうかな」


それは別に構わないし、私も留美子ともう少し話をしていたいから。


「うん、じゃあ上がって。知っての通り、殺風景な部屋だけどね」


そう言い、玄関のドアを開けようとしたけど……ロックがかかっていた。


お母さんもまだ帰ってないのか。


もしかして、ふたりで買い物にでも行ったのかな?


そんなところだろうと思い、カバンから鍵を取り出してロックを解除した私は、留美子と家の中に入った。


お弁当箱を台所のテーブルに置き、二階に上がる。


留美子が部屋に来るのは二回目。