「相島は……どうだったんだ?」


「どうって……伊勢君の言う通りだったよ。だから、しっかり話を聞くべきだと思う」


「そうか……高広か。あいつは、袴田とは違うみたいだな……」


浦西のその言葉は、どういう意味だろう?


袴田とは違う……確かに伊勢は「カラダ探し」を行った事があるから違うだろうけど。


この時はまだ、その意味が分かっていなかった。


「相島は高広と一緒にいたんだろ? だったら、いろいろと教えてもらったんじゃないのか?」


少しでも情報がほしいと言わんばかりに、私の顔を見て尋ねる。


「特に何も教えてもらってないけど……私達がいる方に『赤い人』が来てさ、皆死んじゃったんだ」


私の言葉に、「あー」とうなるような声を上げて、浦西が申し訳なさそうに呟いた。


「悪い、俺達が見つかったせいだ」


「えっ! 浦西君達、『赤い人』に見つかったの!?」


学校に向かって歩いている間に、いつの間にか自然と話ができるようになっていた。


私に友達ができなかったのは、単純な理由だったのかもしれない。


私が話をしなかったから。