カラダ探し~第ニ夜~

男性はすぐに立ち上がり、玄関のドアをふさぐように立ちはだかったから。


「ハッ!泰蔵と比べると全然たいした事ねぇな!」


私達を守るように立っている高広の背後を通り、先頭の翔太がダイニングのドアを開けた。


「くそっ!真っ暗だ。携帯を……」


全員がダイニングに入り、ドアを閉めた事を確認した翔太が、ポケットから携帯電話を取り出して室内を照らす。


建物の構造上、窓のないこの部屋は、ドアを開けなければ暗闇に包まれてしまう。


当然電気なんて通っているはずもなく、照明のスイッチもカチカチと乾いた音を鳴らすだけ。


「キッチンだと……あっちだな」


テーブルを避け、部屋の左側を歩く翔太。


そして、私の記憶通りにそのドアはあった。


「美雪、こんなのよく覚えてたねぇ。私はぁ、あのふたりしか見てなかったよぉ」


「ああ、俺もだ。でも、美雪が気付いてくれて助かったな」


普通の状況なら褒められるとうれしいんだろうけど、今はそんな事を思っている場合じゃない。


「早く開けようよ! もしかしたらキッチンから出られるかもしれないし!」


「そうだな……早く行こう」