カラダ探し~第ニ夜~

振り下ろされたスコップが、翔太の鼻先をかすめて床に叩き付けられた。


あと一歩……いや、半歩でも前に出ていたら、翔太の頭にスコップが刺さっていただろう。


「翔太、戻って!」


硬直している翔太の襟をつかみ、後方に引っ張る留美子。


「テメェ! ふざけんなコラァ!」


急に翔太に狙いを変えた男性に、高広が飛び蹴りを放った。


しかし、男性はそれが来る事を分かっていたのか、振り向きざまにスコップを振り抜いたのだ。


不意の横からの攻撃に、ドアの横の壁に叩き付けられる高広。


人をひとり、スコップで弾き飛ばす程の力が、こんな年配の男性にあるなんて。


踏ん張りが効かないから、横からの力には弱い事は分かるけど……。


「いってぇ……でも、泰蔵ほどじゃねぇ!」


すばやく起き上がり、高広は後方に退く。


「こ……これじゃあ、窓にもたどり着けない……どうすればいいんだ……」


我に返った翔太が、鼻をこすりながらキョロキョロと辺りを見回す。


隙を突いて、ドアに手をかけようとした高広に飛びかかる男性。