うーん……私も留美子と同じ気持ちだけど、高広の言う事も分かる。


怖いから行きたくはないけど、行かなければ先に進まない。


「さてと……この門は押したら倒れるんだよな……高広、手伝ってくれ」


門にたどり着いた翔太が、「昨日」倒れた門を持ち、高広を呼んだ。


倒れても音を立てないように、ふたりで支えながら開けるつもりだろう。


しかし、門は倒れる事なく、私達を受け入れるかのように、ゆっくりと開いたのだ。


夜は暗くて良く分からなかったけど……「昨日」留美子が驚いた物は、腐って崩れ落ちたブランコ。


50年以上も前にふたりが遊んでいたであろう遊具は、他にも何個か朽ちているのが分かる。


シーソーや滑り台の残骸が崩れてたのだ。


「こんな所に……夜に来たの?お化け屋敷じゃん……」


ハハッと苦笑しながら、先を歩く男子ふたりに付いていく留美子。


その後を、私と結子が付いていく。


「お化け屋敷か……まあ、美子の幽霊も見たから、それに間違いないな」