「ん?あ、結子だ。今登校なんて遅刻だね、完全に」
「出席確認に出てない私達も遅刻と変わらないよ……授業に出ないから、欠席扱いかも」
「別にいいよね……どうせ同じ日を繰り返すんだからさ」
会話をしながら翔太と目を合わせ、小さくうなずいて、生徒玄関に入ろうとする結子の姿を眺めた。
バッグを腕にかけ、普通に歩いているように見えるけど……。
その手には確実に携帯電話が握られていて、指を動かして操作している。
少し分かりにくいけど、確かにそう見えた。
後は……結子が携帯電話を家に置いてきたと言うかどうか。
嘘をつくなら、通学途中に翔太が考えた罠にかけるしかない。
それには、高広と留美子に、何があっても黙っていてもらうしかなかった。
翔太が考えた罠はこうだ。
まず、結子に携帯電話を持っているかを聞く。
この時、持っていないと言えば、私達の見えない所で袴田と連絡を取る可能性が高い。
そうなったら、今夜調べる場所の嘘をつく。
高広と結子と私は体育館を調べると言って、別の場所に移動する。
「出席確認に出てない私達も遅刻と変わらないよ……授業に出ないから、欠席扱いかも」
「別にいいよね……どうせ同じ日を繰り返すんだからさ」
会話をしながら翔太と目を合わせ、小さくうなずいて、生徒玄関に入ろうとする結子の姿を眺めた。
バッグを腕にかけ、普通に歩いているように見えるけど……。
その手には確実に携帯電話が握られていて、指を動かして操作している。
少し分かりにくいけど、確かにそう見えた。
後は……結子が携帯電話を家に置いてきたと言うかどうか。
嘘をつくなら、通学途中に翔太が考えた罠にかけるしかない。
それには、高広と留美子に、何があっても黙っていてもらうしかなかった。
翔太が考えた罠はこうだ。
まず、結子に携帯電話を持っているかを聞く。
この時、持っていないと言えば、私達の見えない所で袴田と連絡を取る可能性が高い。
そうなったら、今夜調べる場所の嘘をつく。
高広と結子と私は体育館を調べると言って、別の場所に移動する。