少しずつ下駄箱の上が見えてきて、暗いその場所に携帯電話の明かりを向けた時、パッと何かがある事に気づき、私は顔を上げた。
目の前にあったのは……赤い服を着た白い顔。
「きゃああああああっ!」
思わず叫び、手を放した私は、床に着地すると同時によろめき、その場に崩れてしまった。
私と目が合い、ニヤリと笑みを浮かべた少女は……美紀。
やっぱり、私達は見られていたんだ。
「美雪!?何、どうかしたの!?」
私の悲鳴を聞いて、駆け付けた留美子。
ダメだ、早くここから逃げないと。
「美紀がいた!早く逃げないと、『赤い人』を呼ばれちゃう!」
慌てて立ち上がって、留美子の手を取り駆け出した。
起き上がる前に下足箱の上を確認した時にはもう、美紀はいなかったから。
でも、どこに逃げれば……ここからなら東棟が近いけれど、身を隠す前に「赤い人」に見つかるかもしれない。
そんな一瞬の迷いが、私達の選択肢を奪い去ったのだと、この時気付いた。
目の前にあったのは……赤い服を着た白い顔。
「きゃああああああっ!」
思わず叫び、手を放した私は、床に着地すると同時によろめき、その場に崩れてしまった。
私と目が合い、ニヤリと笑みを浮かべた少女は……美紀。
やっぱり、私達は見られていたんだ。
「美雪!?何、どうかしたの!?」
私の悲鳴を聞いて、駆け付けた留美子。
ダメだ、早くここから逃げないと。
「美紀がいた!早く逃げないと、『赤い人』を呼ばれちゃう!」
慌てて立ち上がって、留美子の手を取り駆け出した。
起き上がる前に下足箱の上を確認した時にはもう、美紀はいなかったから。
でも、どこに逃げれば……ここからなら東棟が近いけれど、身を隠す前に「赤い人」に見つかるかもしれない。
そんな一瞬の迷いが、私達の選択肢を奪い去ったのだと、この時気付いた。