「ご、ごめん!今行く!」


レイプされるなんてごめんだ。


袴田をちらりと見て、私も生徒玄関へと走った。


「とりあえず西棟の一階か?武司の動きも見ねぇとダメだからな」


「じゃあ……そこの教室で様子を見ようよ。もしも袴田がこっちに来ても、3人いれば、何とかなるでしょ?」


結子が、本当に袴田とつながってない……という事が前提だけれども。


西棟に入って、南側の最初の教室。


そこに向かいながら、私は考えていた。


もしも、本当に結子が別れるつもりなら、袴田が同じ日を繰り返したい理由が分からないから。


思ったよりも結子は頭が良いという事は分かった。


だからこそ、演技をしているとしたら……なんて、考えすぎかな?


私達の行動を袴田に伝えて、日中に殺せばカラダを探せなくなる。


なんて、それはないかな。


永遠に明日が来ない事のメリットが、今の結子には何もないのだから。


「お前らふたりで教室を調べろ。俺が武司の様子を見る」


教室に入って、私と結子に指示を出す高広。