美紀の「呪い」が、美子の「呪い」を抑え込んでいると考えた方が良いのかもしれない。


「おいおい……結子、テメェ何を楽しそうに話してんだよ。俺を裏切って、そっちに鞍替えか? あぁ!?」


私達と話をしている結子を見て、袴田が吠えた。


そう言えば、袴田なんて邪魔者もいたんだ。


結子を殺害して、私達が「カラダ探し」をするのを邪魔しようとするやつ。


「武司ぃ、あんたバカでしょぉ?私を殺したやつの所に行くはずないじゃぁん。また殺されるかもしれないのにぃ」


そう言って、高広の隣に駆け寄る結子。


その行動を袴田がどう思うかなんて、考えれば分かるの事なのに。


「高広、テメェ!!俺の結子を奪いやがったのかよ!!殺すぞ!」


「あぁ!?バカかテメェは!自分で殺しておいて、都合の良い事言ってんじゃねぇよ!!」


もう、袴田が何をしたいのか、私には分からない。


結子がこちら側にいるのに、まだ邪魔をしようというのかな?


昨夜もそうだったけど、なんだか子供が駄々をこねているような感じだ。


その点では、「赤い人」も袴田も大差はないんだけど。


今日は私と高広と結子が一緒に行動する。