「お前は記憶を消されてんだよ!『カラダ探し』の事も、明日香の事も、全部な!」


「そんなの信じられないっての! 明日香は昔から知ってるし。あんたの言う事訳分かんないよ!」


留美子の言う事は良く分かる。


私は、伊勢の言う前回の「カラダ探し」に参加していないみたいだけど、本当に留美子に記憶がないと言うのなら、私と同じだけの情報しか持っていないという事だ。


私が分からないから、きっと留美子も分かっていない。


「そうだな。じゃあ、もうすぐ校内放送が流れるから、本当に流れたら、とりあえず俺の言う事を信じろ」


真剣な表情の伊勢に、私はうなずいた。


伊勢がそう言ってから、私達は東棟にある校長室のドアを開けた。


なんでも、前回最初にカラダを見つけた場所がここらしく、校長先生の机の引き出しに入っていたと言うのだ。


そして……。