「でもよ、あの赤いのは何だったんだ？あれが原因で美紀は死んだのか？」


私もそれは気になっていたけれど……。


「あれ、『赤い人』に見えなかった？」


まるで、美紀が「赤い人」にしがみつかれているように私には見えた。


「赤いアザが『赤い人』？じゃあ、美紀は美子の『呪い』で死んだって事か？」


そう言い切れるわけじゃないけど……原因不明の病、なんて言葉では片付けられないように思える。


「なるほど。そう言われれば、そう見えなくもなかったな。首にあった手形には気付いたけど……美子は美紀を嫌っていたようにも見えたし」


そうは言うものの、イマイチしっくりこないのか、翔太が首を傾げる。


「でもぉ、嫌っていただけで呪われるならぁ、みーんな死んじゃうよぉ？世の中『呪い』だらけになっちゃうよぉ」


結子の言う事は正しいと思う。


翔太も同じ事を思っているのだろう。


小さく何度もうなずいて、私を見ている。


「和子さんは病死って言ってたのにな……口止めでもされていたのかな？」


私達の話を聞いて八代先生も首を傾げるけど、それはまだ分からない。


分かっている事は、和子さんの話が真実ではないと言う事。