幻が消え、廊下に出た私達は、今の光景の事を話していた。
「美紀と美子は仲が悪かったのか?どう見ても仲が良いようには見えなかったけど」
「そう?姉妹なんてあんなもんじゃないの?私はひとりっ子だけど美子の気持ちは分かるかな」
翔太の質問に、倉庫の中を照らしながら留美子が答える。
「あの様子だと、美子は美紀の事を、ずっと名前で呼んでたみたいだったよね?どうして美紀は急に、お姉ちゃんって呼ばせようとしたのかな?」
私は妹の真冬に、お姉ちゃんと呼ばれた事はない。
美雪って呼び捨てにされてるし、それが普通だと思っていたから。
「別にぃ、理由なんてないんじゃないかなぁ?私にも兄貴がいるけどぉ、いきなり『お兄ちゃんって呼べ』とか言ったらぁ……」
そこまで言って、それを想像したのだろう。
少し顔をゆがませて、さらに八代先生をチラリと見た後、結子は吐き捨てるように呟いた。
「おえっ……キモッ!」
「ぼ、僕の事じゃないよね!?今、僕を見たけど!」
結子の言葉に、慌てた様子で反論する八代先生。
それに対して、何も言い訳をしない結子。
ギシ……。
「美紀と美子は仲が悪かったのか?どう見ても仲が良いようには見えなかったけど」
「そう?姉妹なんてあんなもんじゃないの?私はひとりっ子だけど美子の気持ちは分かるかな」
翔太の質問に、倉庫の中を照らしながら留美子が答える。
「あの様子だと、美子は美紀の事を、ずっと名前で呼んでたみたいだったよね?どうして美紀は急に、お姉ちゃんって呼ばせようとしたのかな?」
私は妹の真冬に、お姉ちゃんと呼ばれた事はない。
美雪って呼び捨てにされてるし、それが普通だと思っていたから。
「別にぃ、理由なんてないんじゃないかなぁ?私にも兄貴がいるけどぉ、いきなり『お兄ちゃんって呼べ』とか言ったらぁ……」
そこまで言って、それを想像したのだろう。
少し顔をゆがませて、さらに八代先生をチラリと見た後、結子は吐き捨てるように呟いた。
「おえっ……キモッ!」
「ぼ、僕の事じゃないよね!?今、僕を見たけど!」
結子の言葉に、慌てた様子で反論する八代先生。
それに対して、何も言い訳をしない結子。
ギシ……。