その言葉にガックリとうなだれて、八代先生は車のエンジンを切った。
「まったく……キミ達には負けたよ。まあ、僕が行ったところで、何を得られるってわけでもないと思うけどね」
私達の先頭を歩く八代先生が、少しかわいそうに思えてきた。
鬱蒼と生い茂った草むらをかき分けて、昔は道があったであろう場所を進む。
「俺達は携帯の明かりで大丈夫だろ、『カラダ探し』で慣れてるからな」
草を踏み付けながら、先生の後に続く高広。
「あ、私ぃ、携帯持って来てないからぁ、高広と一緒に行動するぅ」
本当に持っていないのか怪しいけれど、確かに今日は、結子が携帯電話をいじっている姿を見ていない。
「あぁ?全員で調べるに決まってんだろ?廃墟だぞ廃墟。カラダを探すわけでもねぇしな」
それを聞いて正直安心した。
高広も翔太も行くって言ったから付いてきたけど……。
本当のところは留美子と一緒で、廃墟なんて怖いから行きたくない。
屋敷に着くまでにも、いったい何年放置されているのか分からない道を歩いているのだから、想像を絶するような廃墟に違いない。
「ふう……やっと門にたどり着いたか」
先生がそう言い、懐中電灯で照らし出した先には、「私有地につき立入禁止」と掲げられた看板と、金属製の柵のような門があったのだ。
「まったく……キミ達には負けたよ。まあ、僕が行ったところで、何を得られるってわけでもないと思うけどね」
私達の先頭を歩く八代先生が、少しかわいそうに思えてきた。
鬱蒼と生い茂った草むらをかき分けて、昔は道があったであろう場所を進む。
「俺達は携帯の明かりで大丈夫だろ、『カラダ探し』で慣れてるからな」
草を踏み付けながら、先生の後に続く高広。
「あ、私ぃ、携帯持って来てないからぁ、高広と一緒に行動するぅ」
本当に持っていないのか怪しいけれど、確かに今日は、結子が携帯電話をいじっている姿を見ていない。
「あぁ?全員で調べるに決まってんだろ?廃墟だぞ廃墟。カラダを探すわけでもねぇしな」
それを聞いて正直安心した。
高広も翔太も行くって言ったから付いてきたけど……。
本当のところは留美子と一緒で、廃墟なんて怖いから行きたくない。
屋敷に着くまでにも、いったい何年放置されているのか分からない道を歩いているのだから、想像を絶するような廃墟に違いない。
「ふう……やっと門にたどり着いたか」
先生がそう言い、懐中電灯で照らし出した先には、「私有地につき立入禁止」と掲げられた看板と、金属製の柵のような門があったのだ。