「うん、そうだね。確かに方法が分からなければ意味がない……そして、僕もそれを知らない」


校門を抜けて最初のT字路で左右の確認をし、ウインカーを出した後、八代先生はそう答えた。


やっぱり、「呪い」を解く方法が分かってるなら、とっくにやってるよね。


いや、逆に「呪い」を解かせたくないから、私達に嘘をついているとも考えられるのかな?


「だったらどうしろっての?『カラダ探し』を終わらせて、誰かが棺桶の中に入るの?どこかで止めないと、永遠に続くじゃん」


後部座席からそう言った留美子。


私達が「カラダ探し」を終わらせても、「呪い」が解けるわけじゃない。


年月が流れれば流れるほど、もしも修正された場合、その反動は大きくなってしまう可能性が高いのだ。












先生の家に着いた私達は、部屋でくつろいでいた。


「夕食はピザでいいかな? もう頼んだけどね」


「昨日」を繰り返しているのだから、八代先生がピザを注文する事は分かっている。


「なんでもいいけどよ、先生は本当に『呪い』を解く方法を知らねぇのか?」


ソファにドカッと腰を下ろし、高広が八代先生をにらみ付けるように尋ねた。