八代先生に話を聞いた後、先生の家に行く約束を取り付け、とりあえず私達は屋上に戻った。


この難しい話を、3人にどう説明すれば良いのか。


「まず、『呪い』を解いた後、考えられる事は大きく分けて二つ。何も起こらない可能性と、何かが起こる可能性だ」


柵にもたれて話を聞く留美子達に、言葉を選びながら説明を始める翔太。


「何が起こるかは、正直分からない。でも、もしも『カラダ探し』なんて『呪い』がない世界に修正されたらどうなる?」


この時点で難しいのだろうか、3人とも眉間にシワを寄せてうなっている。


「修正ってさ、悪い意味じゃないじゃん?だったら良いんじゃないの?」


留美子が首を傾げながら答える。


「俺達が行う修正ならな。先生も言ってたけれど、もしも俺達の親が『カラダ探し』を終わらせて、棺桶に入ったとしようか。その時に何年もかかって、目が覚めた時に両親が知り合ったとすれば?『呪い』なんかなくて、普通に卒業していたら、出会い自体がない事にならないか?」


言ってる事は八代先生が言っていた事と変わらない。