「いいかい?これは僕の立てた仮説に過ぎないけれど、この『呪い』は、時間を無理矢理ねじ曲げているだろう?僕は5年分年を取ったのに、日は変わっていない。これは話しているはずだよね?」


それは聞いた。「カラダ探し」をさせられていた期間の年を取ったまま、「カラダ探し」を頼まれた日から、学生生活をやり直したという事を。


「棺桶に入った人は、『カラダ探し』にかかった日数の後に現れる……それは、本来出会うはずのない人と出会っているという事かもしれないんだよ?」


私達に視線を向け、八代先生は意味深なため息を吐いた。


「確かに……本当なら卒業しているはずの生徒が突然現れるわけですからね。でも、それがどうだって言うんですか?『呪い』を解いて俺達が消えると言うのは、話が飛躍しすぎていませんか?」


私も翔太と同意見だ。


もしも「呪い」を解く事ができたとして、私達が消える理由が分からないから。


「……少し難しいかもしれないけど、キミ達はパラレルワールドを信じるかい?」


「呪い」の次はパラレルワールド……非現実的な話ばかりが先生の口から飛び出す。