「カラダ探し」の最中にも「赤い人」は現れるとか、「赤い人」は唄を歌うとか……。


噂話で聞いた事があるものや、聞いた事がないものまで書かれていて、私はそれを食い入るように見つめていた。


送信者は伊勢だけど、本当に伊勢から送られたメールなのかな?


なんだか雰囲気が違う。


気付けば、携帯電話の時計は23時49分。


伊勢が言ってた事が本当だとすると、あと10分ほどで「カラダ探し」が始まってしまう。


その時、私はどうすればいいの?


どこに行けばいいかも分からないし、行くつもりもない。


でも、メールには「カラダ探し」は拒否できないって書いてある。


10分後にそれが分かる。


「あぁ……お腹減ったな。冷蔵庫に何かあるかな」


夕飯を食べていない私は携帯電話を閉じて、台所へと向かった。


カラダを全部探すまで明日が来ない。


その意味は分からないけれど、階段を下り、台所に入った私は冷蔵庫を開けて、中に入っていたハムを口に入れた。


他にもいろいろと食べたところで、その時は訪れた。