そう、別に私がそんな事をしなくてもしらみ潰しに探せば、いつかカラダにたどり着くのだから。


それに、カラダを見つけられずに殺された事もあるから、やっぱり偶然と考える方が自然だった。


そんな事を話しながら学校の前のT字路まで来た私達は、いつもとは違う光景に驚いた。


と共に、それはうれしくもある光景だった。


校門の前……誰かを待っているような、怯えているような様子で立っている二見の姿がそこにあったのだ。


「ふ、二見。来たんだな……良かった」


「来てくれて良かったよ、二見さん」


二見に駆け寄り、声をかけた私達に対しても、怯えたようにカバンを上げて顔を隠す。


「昨日」、学校を後にしてから何があったのだろう。


どんな状況で袴田に殺されたのか……私達に怯えているのに学校に来るなんて、相当ひどかったに違いない。


「私達は何もしないよ。留美子だって、『昨日』の事はすごく反省してるんだから」


こんな時に、どう声をかければ良いのかは分からないけれど、とにかく怖がらせないように優しく声をかけた。