生産棟へと向かう渡り廊下に入った私は、どこに行けばいいのか分からず、まっすぐに走った。
私が考えていても、カラダにはたどり着けないような気がして……。
この先の十字路をどの方向に行くか、何も考えずに直進した。
そして、家政学室のドアを通り過ぎた時。
『「赤い人」が、生産棟二階に現れました。皆さん気を付けて下さい』
その校内放送に、私は足を止めた。
前回の「カラダ探し」でも、こんなに生産棟に集中して「赤い人」が呼ばれていたのだろうか?
私はその場で立ち止まり、「赤い人」が唄う歌がどこから聞こえるか……。
生産棟の西側と東側の真ん中に位置するこの場所なら、唄が聞こえる反対の方に逃げれば大丈夫なはず。
そう思い、両手を耳に当てて、音に全神経を集中させた。
……けれど、何の音も聞こえない。
「赤い人」の唄どころか、ペタペタという足音も何も。
目を閉じながら、家政学室を背にゆっくりと後退すると、バンッとガラスが背中に当たったような音が聞こえて、私は我に返った。
私が考えていても、カラダにはたどり着けないような気がして……。
この先の十字路をどの方向に行くか、何も考えずに直進した。
そして、家政学室のドアを通り過ぎた時。
『「赤い人」が、生産棟二階に現れました。皆さん気を付けて下さい』
その校内放送に、私は足を止めた。
前回の「カラダ探し」でも、こんなに生産棟に集中して「赤い人」が呼ばれていたのだろうか?
私はその場で立ち止まり、「赤い人」が唄う歌がどこから聞こえるか……。
生産棟の西側と東側の真ん中に位置するこの場所なら、唄が聞こえる反対の方に逃げれば大丈夫なはず。
そう思い、両手を耳に当てて、音に全神経を集中させた。
……けれど、何の音も聞こえない。
「赤い人」の唄どころか、ペタペタという足音も何も。
目を閉じながら、家政学室を背にゆっくりと後退すると、バンッとガラスが背中に当たったような音が聞こえて、私は我に返った。